昨年末にBOOK HOTEL 京都九条に行ったので、感想レポートを書く。2024年12月時点の情報なので、宿泊をご検討の方は最新の情報をご確認いただきたい。
About
地下鉄烏丸線九条駅から徒歩3分、JR京都駅からは徒歩7分のホテル。
フロントのほか、各階の廊下、客室に本が置いてある。蔵書の数は2000冊以上。特に、客室に置いてある本は、その部屋に泊まらないと出会えないだけあって特別感があった。
フロントや廊下にある本は、5冊まで自由に客室に持って帰って読んでも良い。図書館のような貸出・返却手続きは不要。きちんと元に戻す必要はあるが、本には本棚の位置も書いてあったので問題なかった。
本にはホテルスタッフさんの選書コメントがそえられている。コメント内容はあえてこの記事に書いていないけれど、このホテルでしか読めないコメント、すごく楽しませてもらった。
わたしの過ごし方
食事のためにでかける以外は、とにかく本を読み続けた。読んでは返してを繰り返した。合間に日曜美術館を見たり、本読みながらうたたねしたりした。幸せだった。
今回の旅行ではとにかく本を読むことを目的にしていたので、京都の観光地には行かなかったのだけれど、東寺には行ってもよかったかも…
読んだ本
3泊4日で、ホテルの本を16冊読んだ。多めなのは、絵本が多かったから。特によかったのは以下の3冊。
コルシア書店の仲間たち
須賀敦子のエッセイ。須賀敦子の著書については、昔、友人に勧められて「ヴェネツィアの宿」だけ読んだことがあった。懐かしい気持ちになったし、選書コメントもすごく刺さって、手に取った。
人を見つめに見つめていた人なのだなと感じた。わたしは、こんなに人間を見つめたことあったかなと考え込んでしまった。エッセイは、著者をとおして世界を覗き見る楽しみがある。
旅行後、須賀敦子全集を購入した。完全にはまった。
13歳からのアート思考
本屋さんで見かけてから気になっていたので、手に取った。
読みながら、子どものころはもっと自由に絵を描いていた気がする、と思い出したし、美術館でいっそう自由な空想をするようになった。それでいいと背中を押してもらえたようで、救われた。
読了したものの、旅行後、Kindleで購入した。またじっくり読みたい。
やっぱりおおかみ
あたたかくてかわいくて、ひとりぼっちのおおかみの絵本。
なかなかシビアでヘビーで、でも優しい本。一人で来たホテルで、この絵本と出会ったことの意味を考えてしまった。
感想
蔵書にとんでもない心遣いを感じた
小さなホテルという限られたスペースの中にも、多くの人に楽しんでほしいという気持ちが伝わってきた。
ベストセラー本やエッセイのほかにも、聞いたこともなかったような海外文学や絵本、写真集など、種類が多種多様。本が好きな人も、そんなに馴染みがない人も満足できる空間だと思う。
絵本をたくさん読んだ
絵本を手に取るつもりはなかったのだけれど、そういえば最近読んでいないことに気づいて、一冊部屋に持ち帰ってからというもの、すっかり楽しくなってしまった。
帰宅してから、しばらく開いていなかった絵本を何冊もまた読んだ。
なにか挟まってる…
「コルシア書店の仲間たち」を読んでいたとき、なにか紙がはさまっているのを見つけた。本が発売した当初、新聞に書評が掲載されたときの記事だった。スタッフさんの私物…? 宝物を見つけたような気持ちになった。本屋さんでも図書館でも味わえない貴重な体験をした。
ここでしかできない読書体験に浸る
選書コメントに絵本に書評記事に、思いもよらない出会いがたくさんあった。本当に楽しい旅だった。また行ってみたい。

