スペックも価格も散々調べたのに、結局見た目でカメラを選んだ話

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ミラーレスへのあこがれは、大学時代にさかのぼる。友達が持っていて、友達を撮影するために私がカメラを借りたことがあるのだけど、得体の知れない物体すぎて、半押しでピントが合うことしか飲み込めなかった。でも、カメラが好きな友達の笑顔は今でもよく覚えていて、楽しそうな友達を羨ましく思っていた。

ずっと、ぼんやりと「きれいな写真を撮りたい」気持ちだけはあった。特に、最近のスマホはすごくよく撮れるけど、暗所に弱いのがずっと気になっていた。暗い場所を明るくする方法は山のようにあふれているけど、私は、暗いまま、陰影を残したままで綺麗に撮りたい。最近になって、正確には「自分の写真を好きになりたい」だと気づいた。気づいてから、カメラがほしくなるまでそう時間はかからなかった。

とはいえ、高い。すごく高い。スマホとかパソコンより高い。いや、それだけの技術が詰まっているのはわかっているつもりだけど、それはそれとして高い。使うとわかっている数万円の万年筆の購入をためらう私にとって、カメラの値段はとんでもなくて、清水の舞台から飛び降りる、というワードが幾度となく頭を駆け巡った。動画や作例を見ては頭を悩ませ、どんな写真を撮りたいか考え考え、やっとの思いで心に決めてヨドバシカメラに向かった。

最初、買おうとしていたのはFUJIFILMのXT30だった。フィルムシミュレーションに興味があり、ミラーレスとしては軽量で値段も控えめでよし、見た目も好きだった。決して、実物を見てがっかりしたわけではない。むしろ、重いイメージがつきまとっていたミラーレスが意外と軽くて、これなら持ち運べるかもと思えた。

でも、配色があまりにも好みどまんなかのカメラに出会って、気が変わってしまった。NikonのZfシルバーに、ティールブルーのエクステリアがはってあるものが展示されていて、心を奪われてしまった。ターコイズブルーとシルバーの組み合わせには、本当に弱い。

それにしても、Zfにこんな色あったっけ?と店員さんに聞いてみたところ、ボディのシルバーのはりかえ用のティールブルーも新色らしい。
カメラがほしくなったそのときに、大好きな配色のカメラが出たことに運命を感じてしまった。ついでに、室内や夕方〜夜のスナップを撮りたい、というか、iPhoneでの暗所の撮影に限界を感じていただけに、フルサイズのほうがいいかなと考えていたことも後押しした。さらには、万年筆にはまったときは結局良いものを買いたくなってしまったので、どうせなら最初から高いものを買っても良いのではないかとも思った。Zfの購入を決断した。

カメラを買う決心をかためるだけで力尽きたため、SDカード、保護フィルムなどはヨドバシのおじさんにぜんぶ聞いた。同じカメラを愛用している方だったようだ。ぜんぶおじさんの言う通りにした。おじさんありがとう。
疲れ切ってしまってカバーやバッグの類を買わなかったので、かわいすぎるあまり未使用のまま眺めていたリラックマのランチバッグに収納。ジャストフィットでびっくりした。もうこれでいいかな。

ティールブルーの革をはってもらうにはNikonに送って返ってきたばかりだから、まだあまり使っていなくて、使いこなせるかどうか今でも不安がある。「買えた!」というより、「買ってしまった」感がすごい。

そこまで考えてみて気づいた。私はカメラを、勇者にしか装備できない伝説の剣だと思っているかもしれない。
せっかく手に入れたのに装備できないかも、じゅうぶんに使いこなせないかも。
でも、どんなに良いカメラでも、大量生産された工業製品だから。
選ばれし人間にしか装備できない伝説の武器じゃないから。
それでも、どうのつるぎじゃなくて、ドラゴンキラーくらいには強いから、自分もレベルアップする必要はある。そう考えると楽になるとともに、仲良くなる努力をしたいと前向きになれた。

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